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常識日記

日々の雑事や感想など。看板に偽りありです! ※スパム対策でコメントは非表示にしてあります。

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以前ブログに書いた通り、SFに挑戦しました。やっぱり兄の蔵書を漁って(やめなさい)。

挑戦したのはスタニスワフ・レム「ソラリスの陽のもとに」(原題:SOLARIS)です。ソラリスと言われるとゼノギアスを思い出すアホですが、前々からちょっと気になってた本だったんです。読もうと決意したのは、まあその、一部設定がエヴァの参考になったと聞いたもので(殴)。

そんなヲタ的動機で挑んだ結果は続きの方に。
今度は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」に挑戦したいと思います。「幼年期の終わり」もあったと思ってたんだけどなー。
解りませんでした(爆)。

・・・・・・いきなりすみません。でも本当、何が何だか解らないんです……。

ソラリスとは、水瓶座アルファ星の辺りにあるらしい、赤と青、2つの太陽を持つ惑星の名前で、この星にはまともな陸地はほとんどなく、「ゼリー状のシロップにも似た」海しかありません。そもそも太陽を2つ持っている時点で、この惑星が存続している事自体おかしいようなのです。どちらかの恒星に突入して燃え尽きる事もなく、常に一定の軌道を保っているこの惑星の謎を解き明かすべく、地球人が作ったステーション(南極観測基地みたいなものだと思って下さい)が舞台です。
主人公が降り立ったステーションは何故か荒廃し、〈お客〉と呼ばれる、「もうこの世には存在しているはずもなく」、「心のもっとも弱い部分にある人物」が、自分の持つ記憶のままある日突然やってくる場所に成り果てていました。
〈お客〉にはちゃんと、自己の意識と人格があります。睡眠と食事を必要とせず、足の裏が赤ん坊のように柔らかい事を除けば、自分の知るその人そのままです。が、自分の事しか知りません。しかも何度でも現れ、普通なら死ぬような怪我をしても蘇生します。主人公ケルビンの前に現れたお客は、かつてつまらない喧嘩から死なせてしまった愛人ハリーです。

結構序盤で明かされるんですが、ソラリスの海は知性を持っています。自らの軌道を修正し、複雑な建造物を造り出し、乗り込んでくる他者の心を覗き、その中から最も重要なピースを海の上につくり出す事の出来る、ひとつの生命体・・・うーん、人類補完計画が発動した後、と言えば分かり易いかなあ。実際、私もそう思って読んだんですが。

この〈海〉とは結局何なのか、何がしたくて相手にとってはトラウマを触発する事にもなりかねない相手を送りつけるのか、結局最後まで明かされなかったんですよねえ。キャラクター達は当然、侃々諤々と議論しますが、数学式にひとつの答えには辿り着きません。ケルビンはひとつの結論に達しますが、〈海〉を自分の中で片づけられない辺りが、最初「解らない」といった原因なんです。未消化のまま感想を書くという暴挙に出た訳です。

ただ、いつの間にか愛し合うようになっていたハリーとケルビン(正直、私はケルビンは本当にこのハリーを愛していたのか、それもよく解らないです)ですが、ハリーは、ケルビンが本当に愛しているのはオリジナルのハリーではないか、と聞いて、否定されます。理由は、「むごい事をしてしまった」から。その時の事を話そうとするケルビンをハリーは止めます。この時の台詞、これ以上の想いを告げる言葉を、私はまだ知りません。

「私がその女性ではないという事を、あなたにいつまでも知っていてもらいたいから」

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